novel

No.ex7 匠の魂

「・・・納得いかねぇ・・・」
 武器を手に、一人愚痴る男がいた。
 彼、アッシュという名の若きハンターが愚痴ることは、そう珍しいことではない。いやむしろ日常茶飯事だ。
「何が不満だ。見事依頼を達成し、報酬以外にそんな見事な「武器」まで貰って・・・不満の余地なんか何処にもないだろう」
 そして愚痴の聞き役は、大抵が彼の叔父でありマネージャーでもあるジッドとなっていた。
「そりゃそうなんだけどさぁ・・・」
 それでも満足しないのは、甥の悪い癖で、放っておくしかない事もよく判っていた。
「はぁ・・・」
 溜息をつきながら、ハンターは手にした武器をいたずらにただもてあそんだ。

 話は数日前にさかのぼる。
「今回の依頼は・・・武器工オズワルド氏からの依頼だ。なんでも武器の素材となる三つの材料を集めて欲しいとのことだ」
 いつものように、アッシュはジッドが取ってきた依頼の内容を聞かされていた。
「またそんな依頼かよ」
 そしていつものように、不満を口にする。
 アッシュはハンターの格好良さ、つまり華やかな面に憧れている。その為ジッドが「修行の一環」と称して持ってくる地味な仕事・・・それはつまり今回の収集という依頼も含まれるのだが・・・そういったものを嫌う傾向がある。
「・・・いや、今回はお前が満足出来る依頼だ」
 いつもならば「文句を言うな」と、どんな仕事でもハンターの仕事として非常に大切であるということを口にしてきた。華やかさだけを追い求めるハンターが、その後不幸な結果しか招かないことをよく知っているジッドは、あえて地味な依頼を選びアッシュに与え、ハンターという仕事をきちんと理解させるよう努めてきた。
 しかし、今回の依頼は少しばかり華やかで、そして「うま味」があった。
「材料は三つ。一つはミウォンタイト。小川などで比較的簡単に見つかる、フォトンのコアに使われる鉱石だな。これはすぐ見つかるだろう」
 依頼主から渡されたメモを見ながら、ジッドは説明を続けた。
「あと一つ鉱石がいるが、これは何でもかまわんそうだ。ただ、出来る限り純度の高い、「これだ!」と思える物を持ってきて欲しいそうだが・・・これはかなり抽象的だな。まぁ洞窟の・・・深部あたりの物でかまわんだろう」
 ぺらりとメモをめくり、最後の一つとなる素材の説明にかかる。
「で、これが問題なんだが・・・残りの一つは「ドラゴンの牙」だ」
「ドラゴンの牙ぁ!」
 聞いたとたん、アッシュは立ち上がり叫んだ。
「ちょっ、ジッド、それってつまり・・・」
 アッシュのあたふたとした問いに、ジッドはただ黙ってうなずいた。
 ドラゴンを倒してこい。
 牙を手に入れるということは、つまりそういう意味があるのだ。
「そぉかぁ・・・ドラゴンかぁ・・・」
 母星では空想上の生き物とされていた、巨大な怪物、ドラゴン。ラグオルでは極僅かだが自然に生息し、そしてハンター達の前に立ち塞がっている。
 初めてドラゴンを発見したハンター達は、四人がかりでどうにか倒すことが出来たという。それほど強敵であるが故、後に何人かのハンターが挑むも、倒せず犠牲者が出た事例もある。つまりドラゴンを倒すということは、それだけの実力が求められ、そして実力を示す絶好の相手とも言える。
 ドラゴンを征する者・・・ドラゴンスレイヤー。その称号に、アッシュが憧れぬわけがない。
「言っておくが、お前一人で倒せるほどドラゴンは弱くない。いや、お前がそれほど強くないと言うべきか・・・。ともかく、このドラゴンの牙に関しては、お前一人に任せるわけにはいかんな」
 ジッドの言うことはもっともだ。アッシュはまだ若く、実力も高くなければ経験も浅い。それは本人にも判ってはいるが、だからといって人に指摘されては面白くない。
「・・・んなこと、言われなくったって・・・」
 と、すねるのも致し方ない。まあ若さと経験不足の表れとも言えるが。
「とりあえず、鉱石二つを先にとって来てくれ。その間に打倒ドラゴンの助っ人を呼んでおく」
 まだほんの少しすねた表情を浮かべていたアッシュだったが、しかしその実、内心ではワクワクしてしょうがなかった。
 ドラゴンと戦える。
 ハンターとして、これほどの興奮はないだろう。良くも悪くも、アッシュは根っからのハンターなのだ。

 アッシュの「ワクワク」は、さらに加速することとなった。
 それはジッドに呼ばれた助っ人が、あまりにも高名なハンターだったためだ。
「紹介しよう・・・ドノフ・バズさんだ。まぁ名前だけならお前も知っているな?」
 当然だ。そう答えようにも言葉が喉どころか胸に留まり出てこない。それ程に、アッシュは驚き緊張していた。
 ドノフ・バズ。
 かつて三人の英雄がいた。一人は陸軍副司令官として最後まで現役を貫いた白髭公ヒースクリフ・フロウウェン。一人は軍を退き行方をくらませた強刀ゾーク。そしてもう一人が、目の前にいるドノフ・バズ。
 三英雄に憧れハンターや軍人になった者は数知れず。少なくとも、何らかの影響は皆受けているだろう。もちろんアッシュも例外ではない。ならばそんなアッシュに緊張するなと言うのが無理な話だ。それはジッドにも、英雄本人にも判っていること。
「なっ・・・なんでドノフさんが・・・?」
 それは当然の疑問だろう。
 ドラゴン相手とはいえ、たかが材料集めに英雄が、しかも助っ人として出てくるなど普通考えられない。そもそも、どうしてジッドはドノフを呼ぶことが出来たのか? 細かいことも含めれば、疑問はいくつもある。それを一つにまとめれば、「どうして」という言葉にしかならないだろう。
「なに、どうにも船内はあまりに退屈での・・・ジッドがなにやら面白い事をやらかそうって聞いてな。ワシがしゃしゃり出たというわけだ」
 豪快に笑い飛ばしながら、ドノフは経緯を説明した。それにジッドは少し困った顔でうなずいた。どうやらジッドはあまり本意ではないらしい。
「本当はもう現役を退かなきゃいけない身なんだがな・・・つかまっちまったよ・・・」
 小声でアッシュに漏らすジッド。どうやら助っ人を捜しているところを偶然ドノフに見つかり、そのままずるずるとドノフが参戦することを同意させられたらしい。
 だが、そんなことはアッシュにとってどうでも良いことだった。
 英雄ドノフと共に戦える。それもドラゴン相手に。
 ハンターとして、これほどの喜びがあるだろうか? 既にアッシュの心はラグオルにあり、もうジッドの言葉など聞こえてはいない。
「こうなると判っていながら・・・」
 アッシュの予想通りな反応に、ジッドは一抹の不安を抱えずにはいられなかった。

 さすがは三英雄の一人。体力は年に勝てないものの、ドノフの腕は見事の一語に尽きる。腕が良ければ体力の消耗も少なく、また敵から攻撃を受けることもない。むしろ無駄に元気なアッシュの方が、その消耗は激しい。
「なっとらんのぉ・・・」
 そんなアッシュの戦い方を、英雄は一言で評した。
「はぁ・・・」
 英雄から比べれば、自分はまだまだヒヨコだ。それが判っているからこそ、普段なら腹を立てるであろう一言も、素直に受け入れられる。かといって「そうですね」などと言うのもおかしな話で、曖昧な返事にしかならないのもまた仕方のないことだろう。
「せっかくのダブルセイバーじゃ。それを普通のセイバーのように扱っては意味が無かろう」
 アッシュはダブルセイバーという、柄の両側に刀身の付いたセイバーを愛用している。その理由は「かっこいいから」につきる。ハンターに格好良さを求めるアッシュにしてみれば重要なことだが、結果を求められる実力主義のハンターという仕事には、本来このような理由は言語道断であろう。
 理由はともかく、アッシュは両剣を愛用しているのだが、扱いには不慣れだった。ダブルセイバーを愛用するハンターは少なく、また彼自身も手に入れたばかりというのが原因だ。その為、普通のセイバーと同じような扱い方をしているのだが、両方に刀身があるため、むしろ普通のセイバーよりも戦闘効率が落ち、見ていて不格好で格好悪い。
「どれ、少し貸してみろ」
 アッシュの同意を聞く間もなく、ドノフはダブルセイバーを取り上げ、ちょうど現れた巨大亀に向かっていった。
「はっ!」
 上段から振り下ろし、一撃。そしてその反動を利用しダブルセイバーを回転させ反対側の刀身でもう一撃。
「ふっ!」
 そしてそこから振り上げると同時に切り返しの一撃。
「せいっ!」
 さらにまた身体と両剣を回転させながら振り下ろし、一撃二撃三撃。
 流れるような一連の動作。たったこれだけで、巨大亀は悲鳴を上げ崩れ落ちる。
 おそらくかけ声など上げずとも、息一つ乱すことなくこの程度やってのけただろう。だが、彼はわざと声を発した。
 タイミングは重要だ。速すぎても遅すぎても、敵の反撃を招くことがあり得る。絶妙なタイミングで切り返し、隙を生み出さないという技術は、攻撃にも防御にも通じる重要な技術。
「すげぇ・・・」
 それは後ろで見ていた若きハンターに、切り返すタイミングを知らせるため。
「ほれ、やってみろ」
 両剣を本来の持ち主に投げ返し、自分は愛用の大剣を手にする。
「やっ、やってみろと言われても・・・」
 困惑しながらも、頭の中でドノフの動きを何度もトレースし、イメージを固めていた。

 真似てみろと言われて、すぐに真似られるわけはない。それはもちろんアッシュも例外ではない。しかも即実戦だ。イメージはなんとか固まっても、思うように身体が動くはずなどありはしない。
「たぁっ!」
 それでも、アッシュはドノフが示した手本を必死に真似ようと努力していた。
(ふむ・・・悪くないな)
 たった一度、手本を示しただけ。それをアッシュは完全と言わないまでも、きちんと把握している。だからであろうか、少しずつ、アッシュの動きはドノフのそれに近づいてきている。
(筋は悪くない。飲み込みも早いな)
 群がる敵を「死なない程度に」なぎ払いながら、ドノフはアッシュを見守っていた。そしてわざと敵をアッシュの元へ引き連れ、そして離れる。そんな事を繰り返す。
(これが若さか・・・良くも悪くもな)
 ドノフはラグオルに降り立つ前、ジッドにきつく言われていたことがある。「絶対にアッシュを褒めるな」と。
 アッシュには元々それなりの資質と才能がある。だがそれを彼の性格が邪魔をし、成長へと結び付けずにいた。
 格好良さへの憧れ。それを最短距離で手に入れようとするが故に目移りが激しく、一つのことを極めようとしない。そして安易にポーズだけを求めるが故に扱いきれない武器に手を出す。若さ故の過ち。だからこそ、下手に褒めると努力を忘れる。それをジッドは懸念しているのだ。
 だが、若さ故の成長もある。飲み込みの早さは若さ故であろう。そして若さ故の憧れもまた、その飲み込みの早さを加速する一つの要因だろう。
 ドノフが見せた手本。それは強烈な印象をアッシュに与え、憧れへと変わった。あんな風に格好良くなりたい。マイナス面しかなかった格好良さへの憧れは、アッシュに努力することを自然と植え付けているのだ。
(ヒースならば、もっと上手く教えられるのだろうが・・・年寄りの道楽ではこの程度か)
 ふと、かつての親友と、彼の弟子のことを思い出す。白髭公と呼ばれた英雄は、一人の若い英雄を指導し生み出した。彼のような指導力があれば、目の前の若者も英雄へと育てられたかもしれないが・・・。そんな懐かしさと悔しさが交錯する、複雑な心境に立ちながら、老兵は若人を強敵の元へと導いた。

 GRAAAAARRGGH!
 目の前には、目的の材料を身に付けた一匹のエネミーが立ち塞がった。
 その名は、ドラゴン。
「で、でけぇ・・・」
 予想はしていた。話も聞いていた。だが、それを実際目の当たりにすると、やはり「想像を超える」という印象を受ける。
 そしてそれは、恐怖へと変わる。
「くっ・・・」
 それをアッシュは、負けん気の強さと持ち前の熱血で跳ね返す。
「小僧! 真ん前に立つな!」
 素早くドラゴンの脇へと駆け出しながら、ドノフは若きハンターに声をかける。
 ドノフにしても、ドラゴンは初めての相手だ。だが、報告書や経験談を暇つぶし半分,ハンターとしての好奇心半分で色々と読み聞きし、それなりの知識は身に付けていた。反対に、アッシュはそういう準備を怠る。ただドラゴンという強敵がいて、それを倒せば実力が認められる。それしか頭になかった。
 正面に立つなという指示の意味。それはすぐに理解出来た。
 Fwoooosh!
 轟音と共に、巨大な口から炎が吹き出された。もし正面に立っていたら・・・熱気を感じながらも、背筋は寒くなる。
「ふん。思ったより単純な相手よの。どれ、まずは足下から!」
 狙いを定めず炎を吹き出した姿を見、手練れのハンターは相手の知能がさほど無いことを悟った。
 ただ、デカイだけ。
 百戦錬磨の英雄にはそう映ったのだろう。素早く間を詰め、唯一攻撃の届く足下を斬りつけていく。
「くぅ・・・」
 しかし、経験の浅いハンターはそう簡単にはいかない。
 デカイ。それだけで恐怖の対象となる。じっとしているならまだしも、動き回るドラゴンの足下に近づき、もし踏まれでもしたら・・・。
「えぇい、ままよ!」
 意を決して、アッシュも足下へと駆けつけた。
 だが、タイミングが悪かった。
 Rumble!
 足下の執拗な攻撃に耐えかねたのか、ドラゴンはその巨体を地に伏せた。アッシュはその巨体に潰されそうになった。
「バカモン! 不用意に突っ込んでどうする! 状況を見ろ状況を!」
 素早く弱点である頭に近づき斬りつけながら、若いハンターを罵倒した。
「そんな事言われても・・・」
 尻餅をつきながら、アッシュは弁解した。ドノフに対してというよりは、自分に言い訳するように。
「退いていろ! ここはワシ一人で十分じゃ!」

 言葉通り、ドノフはたった一人でドラゴンを撃退した。時間はかかったが、着実にダメージを与え、そして攻撃を全てかわしきり、息乱すことなく為し得た。
 一方アッシュは、結局何も出来なかった。言われた通りに退いていたからではない。近づくことが出来なかったのだ。さらに格好ばかり気にするアッシュは、ハンドガンを持ち歩くこともしておらず、テクニックも準備していなかった。つまりもはや攻撃の手段が残されていなかったのだ。
「小僧。お前は何になりたいんじゃ?」
 牙を渡そうとしたドノフが、そう言葉をかけた。
「格好付けることも、憧れることも大事じゃがな、それだけで腕が上達するならば苦労はない」
 牙を受け取ろうとせず、ただうなだれるアッシュ。
 Bap!
 そんなアッシュに苛立ったのか、牙を持った手で、ドノフは思い切り殴りつけた。
 地面に倒れ込むアッシュ。それを見下ろしながら、ドノフの言葉は続く。
「強くなるということ。ハンターとして仕事をするということ。そしてその責任。ジッドからお前は何を学んだんじゃ?」
 散々言われ、そして聞き流していた言葉。もちろん聞き流そうとしていたわけではない。だがアッシュにとって、ただの小言でしか、そうとしか受け取っていなかった。しかし今、痛烈にドノフの言葉が心に突き刺さっている。
「強くなる。そして借りを返すと約束した相手がいるそうじゃな?」
 ジッドから聞いたのだろう。かつてアッシュが受けた屈辱と、その日の約束をドノフが語った。
「だったら強くなれ。強さは格好良さの一部かもしらんが、格好良さは強さではない」
 倒れたままのアッシュを立ち上がらせ、そして牙を握らせた。ドノフは厳しくも優しく、語り続ける。
「まずは仕事をきちんとこなせ。ハンターにはつまらん事で立ち止まる時間なぞありはせんのじゃ・・・そう、時間なぞ、思ったほどあるもんでもないぞ」
 それでもなお、うつむいたままのアッシュに背を向け、パイオニア2へと帰る支度を整える。
「立ち止まるくらいなら前に進め。今のお前は、それだけで強くなれる」
 ドノフが消えた後も、アッシュはまだうつむいていた。ただ、足下には小さな水跡が二つ、刻まれていく。
 そして一言、ドノフが消えたテレパイプの跡に向かい、つぶやいた。ありがとうございました、と。

 依頼としては、問題なく完了した。
 それどころか、依頼人にとっては予想以上に素材の質が良かったらしく、歓喜していた。
「これを元に何か武器を作ってやろう。ワシは作ることが好きなだけなんでね、出来た武器はお前さんにやるよ」
 これが、ジッドの言っていた「うま味」なのだ。
「じゃあ・・・「剣」を頼む」
 まだ傷心から回復していなかったアッシュは、深く考えずに「剣」を願った。ダブルセイバーも含め、アッシュはセイバー系の武器を好んで使う。だから「剣」を頼んだのだが・・・。

 そして数日後、つまり今。
「結局ドラゴンは自力で倒せねぇし、ドノフさんには叱られるし・・・そして出来た「武器」がこれじゃあなぁ・・・」
 オズワルドが作った武器はかなりの力作で、そうそう手に入る物ではない一品なのは間違いない。
 ただ、アッシュが思い描いた「剣」ではなかった。
「ゴッドハンドか・・・そいつはかなりのもんだぞ。下手な武器よりよほど攻撃力があるしな。アングルフィストを愛用する者ならば、憧れる武器なんだぞ」
「判ってるけどさぁ・・・」

 ゴッドハンド。グローブのようなこの武器は、形状通り素手で攻撃するように作られた武器だ。セイバーよりも格闘を得意とする者ならば、遙かに使い勝手が良い。しかもそれだけではなく、武器そのものの攻撃力も高いため、セイバー相手にも引けを取らない。
 それはアッシュも重々承知している。しかし素手での攻撃は、アッシュの目指す「格好良さ」にはほど遠い。
 それに・・・アッシュは今、武器を持ち替える気にはなれなかった。
 ダブルセイバーを極める。
 折角ドノフから教えてもらった技。それを活かす前に目移りしても仕方ない。
「納得いかねぇ・・・」
 それは今の自分に対してなのか? それとも結果を得るまでの経過なのか?
 少なくとも、目の前のゴッドハンドの事だけではないのは確かで、そして今までの愚痴とは、ほんの少し内容が違っているのも確かだ。そう、ジッドは確信した。
(ドノフさんが褒めていた事、やはりもう少し秘密にしておくか・・・)
 ジッドもドノフも、この危うい青年の将来に、少なからず期待しているのだ。
(ドノフさんからのプレゼント・・・これを渡すのももう少し先だな)
 手にした武器、ツインブランドを握りしめながら、次にどうアッシュを鍛えるのか、トレーナーを兼ねたマネージャーは思案していた。

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