PSの世界と歴史

ァンタシースター2
還らざる時の終わりに

 アリサ・・・・・・アルゴル太陽系の平和を取り戻すために戦った勇気ある少女。この「ファンタシースター2」は、彼女の活躍がすでに伝説となった、1000年後のものがたりである。

 アルゴル太陽系第二惑星モタビアは、かつて砂漠ばかりの荒れはてた惑星であった。しかし、いつのころからか、マザーブレインと呼ばれる巨大コンピューターがもたらされ、今では緑豊かな惑星へと変貌を遂げていた。
 マザーブレインが気象や食料生産を緻密に管理しているため、人々は、物質的に何ひとつ不自由のない生活を送ることができた。そんな平和な暮らしは、これからも永遠に約束されているかのように思えた・・・・・・。

 ところが、数年前から異常なできごとが起こり始めた。今までに見たことのないようなバイオモンスター(悪性生物)が大発生し、人々を襲い、農作物を食い荒らし始めたのである。なぜバイオモンスターが発生したのか、また、どうすれば取り押さえることができるのか・・・・・・戦いを忘れ、平和に慣れきった人々は驚き、絶望にうちひしがれるだけで、なすすべを持たなかった。
 だが、そんな中にも、ごくわずかだか、戦う意志と誇りを忘れぬ戦士がいた。そのひとり、モタビア州政府のエージェントの青年は、異変の謎を追い、再び平和を取りもどすために旅立った。
 彼を待ち受けるものは、いったい何か? そして、アルゴル太陽系に秘められた謎を解くものは?!

ファンタシースター2マニュアルより抜粋

 そのころ僕は、毎晩悪い夢にうなされていた。ひとりの少女が巨大な悪魔のようなまがまがしい怪物と戦っている。
 僕は近くでそれを見ているのだが、動くこともできず、声も出せず、少女が魔物に痛めつけられるのを、ただ、見ていることしかできないのだった・・・・・・。そして少女が力つきようとしているところで、僕はいつも目が覚める。
 夜明けのほの暗い部屋の中で、僕はいいようのない悲しみにとらえられ、こみあげてくる涙を必死にこらえるのだった・・・・・・。

ファンタシースター2ゲームオープニングより抜粋

 このオープニングの後、州政府に呼び出された主人公(以下、ユーシス)が、異常気象などの原因となっているであろうマザーブレインの調査を依頼され、妹分のネイと共に旅立つことになるわけですね。
 おそらく、旧シリーズの中ではもっとも人気のあった作品が、この「ファンタシースター2 還らざる時の終わりに(以下、PS2)」。1989年3月21日メガドライブ専用ソフトとして発売。メガドライブ本体がこの前の年(88年)の10月に発売だから・・・本体の人気を支える大切なRPGとして発売されたといっても過言ではないでしょう。ちなみに、ライバルドラクエ3は88年の2月に、ファイナルファンタジー2は88年の12月に発売されているので・・・うまく重なることがなかったのも、話題を集め易かった要因といえるかもしれない。雑誌も「Beepメガドライブ(ソフトバンク/現在は「ドリマガ」と誌名変更)」や「メガドライブFAN(徳間書店/現在廃刊)」などの専門誌も登場し、情報や特集がプレイヤーに伝わりやすいこともあって、ファン同士の横のつながりも増え、爆発的な人気をもって支えられることになります。・・・って、まぁ「爆発的」といっても、メガドライブ内での話ね(爆)。
 まずメガドライブがいかにすばらしい本体であるか、をアピールする必要があったためか、二重スクロールなどの機能を随所に見せていましたね。なにせ当時はまだスーパーファミコンも発売されていなかった(90年発売)こともあって、かなり新鮮な衝撃を受けましたね。ゲームシステムは全て2Dに変更され、パーティーメンバーも8名から4名をチョイスして冒険するというスタイルへ(ただし、メンバーはストーリーの進行によって増えていく方式。最初は2人だけ)。そして何よりも、このパーティーメンバーが個性豊かで、さほど台詞があったわけではないのに今だ印象に残っていますねぇ(詳しいことは後ほど)。今でこそ、パーティーメンバーが自由に制作できない固定メンバーになっているRPGが多くなっていますが、当時は逆で、DQ3もFF2も、キャラは自分で制作していました。キャラクターを固定する代わりに、ストーリーに深みを与えるという手法は、このPS2からメジャーになったといえるでしょう(PS1から固定でしたけどね)。そしてPSOがまた時代を逆行して自由度の高い制作ができるようになっているのだから・・・とことんセガはマイナー好きだなぁとか思ったり(笑)。まぁセガマニア自身がマイナー好きという話も(笑)。
 話を戻して、ダンジョンのこと。上に書いたように3Dから2Dへと変更されたのだけど、でも構造が意地悪なのは変わらず(汗)。まぁ当時のRPGはみんなこうだったと言えばそれまでか・・・。レベル上げ作業が必要なのは、今も昔も変わらないってことで(笑)。先にも書いたけど、PS2はメガドラの魅力をアピールするためもあって二重スクロールを採用しています。具体的に言うと、画面手前側にダンジョンの特徴を表すようなオブジェ(パイプや霧など)があり、実際のダンジョンが奥に表示されているようになっているんですね。この2つが違う速度でスクロールするんですが・・・確かに、すごい技術です。が、手前のオブジェのせいでダンジョンが見にくくなった(汗)。キャラもそんなに大きく表示されないからちらついて・・・目がやたら疲れたのを覚えています。
 個人的には戦闘シーンのシステムが一番印象的でした。まず主人公達の背中が映し出されるようになっていて、攻撃の仕方によってはその場で腕を振り上げたり、敵の前まで移動して剣を振ったり爪でひっかいたりしたんですよ。今でこそ当たり前のようにアニメーションが取り入れられていますが、当時こんな戦闘シーンにこったゲームはPS2くらい。この前後にも似たような戦闘シーンを取り入れたゲームはなかったですね。なにせPS3にも取り入れられなかったんだし(汗)。いいシステムだったのになぜ真似るゲームがなかったのか? 今でも不思議です。それくらいいいアニメーションしてたのになぁ。まぁプログラム的な理由があったのかもしれない。だとしたら、PS2の開発陣は相当優秀だったということなんでしょうねぇ。
 PS1からの変更点は、先に述べた2D統一の他に、アイテム名の変更がありました。回復アイテムだった「ペロリーメイト」が「モノメイト」に変更されたのは、前回紹介した通り。他には一度行ったことのある街へ瞬時に移動できる「テレポートサービス」の導入や、セーブデータを4つ保存できるようになったといったところ。まぁハードそのものが代わったからねぇ。それ相応のパワーアップも随所にありました。そうそう、こういった施設の中に「クローン・ラボ」ってのもあって、死んだ仲間を生き返らせる、まぁ他のRPGで言う寺院に相当する施設だね。で、この施設の設定が「不幸にも仲間が死んでしまったときは、ここで、その人の記憶や経験を再生したクローンを作ってくれます。ただし、生きた人間のクローンを作るのは、法律で禁止されています(マニュアルより抜粋)」とある。よぉく考えてみると・・・死んだ人は死んだとして、クローンという新しい人間を製造しているわけでしょ? つまり・・・生き返った訳じゃなく、全く同じ記憶と経験を持った別人が誕生しているわけで・・・深く考えると怖いよね、この設定(汗)。

ストーリー&世界観

 ストーリーをおおざっぱ(またですか)に紹介すると・・・

 バイオモンスターの異常増殖や気象コントロールの異常を調査するため、州政府より依頼されたエージェント、ユーシスは、7ヶ月前に出会った少女ネイと共に調査に乗り出す。
 バイオモンスター出現と気象異常の原因が気象コントロールシステム・アメダスにあることを突き止めたユーシス達は、途中調査協力を申し出てきたハンターのルドガー,医者のアンヌ,学者のヒューイ,カウンターハンターのアーミアを仲間に迎え、モタビアンの協力を得つつアメダス最深部へ。そこで待ち受けていたのは・・・ネイの分身、いや分身体であったネイの本体、ネイ・ファーストだった。
 彼女は2年前、バイオシステムの研究で偶然生まれた、バイオモンスターと人間のハーフ。彼女は生み出されてすぐに失敗作として殺されそうになったところを脱出。自分を殺そうとした人間を恨み、アメダスにエネルギーを大量に流し込みつつ、バイオモンスターを生産し続け復讐を果たそうとしていたのだ。しかしネイ・ファーストの中に眠る良心がそれに耐えきれず分離・・・ネイ・セカンドが生まれたと言うことだ。
 お互いを分かり合えないファーストとセカンド。自分自身のことは自分で決着をつけたかったのか・・・あるいは、心優しいセカンドは自分たちの争いにユーシスを巻き込みたくない一心だったのかもしれないが・・・単身ファーストに戦いを挑む。だが、セカンドはファーストの刃にかかり絶命。ユーシスは他の仲間と共に敵を討つことはできたが、ネイの笑顔が戻ることはなかった・・・。
 悲しみに暮れる暇もなく、災厄は次々と襲いかかってきた。ファーストの死亡でバイオモンスターの増殖はくい止められたものの、アメダスに流れ込むエネルギー増加は止まらない。これにより大洪水が起こる可能性が出てきたため、ユーシス達はやむなく各ダムを解放することに。ジャンク屋のカインズ,どろぼうのシルカを新たに迎え入れダム解放へと赴く。
 みごとに大洪水の危機は去ったが、今度は政府のメカによって逮捕されてしまう。なんと政府は、ユーシス達が一連の事件の首謀者だと濡れ衣を着せていたのだ。捕まったユーシス達は死刑囚として宇宙船ガイラに幽閉。そしてなんと、このガイラが惑星パルマへと降下,衝突しようとしていた。衝突寸前で宇宙海賊タイラーによって救出された。だが、ガイラはそのままパルマへ衝突。惑星パルマは消滅してしまう。
 タイラーはマザーブレインの支配に疑問を持ち海賊となった一人。彼はマザーブレインの秘密を握る男が惑星デゾリスにいることを告げる。ユーシス達はマザーブレイン暴走の真相を探るためにデゾリスへ。そこで待ち受けていたのは・・・かつて英雄アリサと共にアルゴル太陽系を救った男、ルツだった。
 彼は1000年前にダークファルスを倒した後、ダークファルスが1000年ごとによみがえる事実を知った。そこで、1000年後のアルゴルを憂い、コールドスリープを繰り返していたという。ルツはユーシスがアリサの子孫であることを告げ、マザーブレイン自体がダークファルスに犯されている事実を語った。
 ダークファルス,およびマザーブレインを妥当するには、最強の証「ネイ」の名を持つ武器を集める必要があった。ユーシス達は武器の収集に成功し、マザーブレインの待つ宇宙船ノアへと乗り込む。
 ダークファルスを倒した先に、マザーブレインが待っていた。彼女は言う。私がいなければ、また厳しい環境の元で不自由な生活をしなければならなくなるぞ。それでも良いのか?と。ユーシスが握るネイソードに迷いはなかった。見事にマザーブレインを倒し、全ての悪を滅ぼした・・・かに思えた。だが、その奥で本当の巨悪達が待ちかまえていた。それは・・・地球人達であった。
 彼らは自らの手で惑星を衰弱に追い込んみ、移民をせざるを得なかった。そこで発見したのがアルゴル太陽系。彼らはマザーブレインを生み出し、アルゴルを乗っ取ろうとしていたのだ。繁栄するアルゴルを妬み、共存よりも奪取を選んだ地球人達を許すわけにはいかない。ユーシス達は再び武器を手に取り、彼らの中へと切り込んでいった。
 還らざる時の終わりに、彼らはいったい何を見るのだろうか・・・

 ちなみにこのラストシーンですが、ユーシス達が地球人達に戦いを挑み、各キャラクター(もちろんネイは除く)が一人一人台詞を残して・・・終わります。結果はゲーム内で語られることはなかったです。このエンディングは賛否両論ですが、個人的には好きですね、こういう演出。後はプレイヤーの想像にお任せします・・・っていうの。そういえばPSOもそうだよね。最後リングが落ちるシーンとか。好きな演出なんだけど、公式BBSでは「否」の意見多かったなぁ・・・こう、ちゃんと完結しないと駄目?もうちょっと想像を楽しもうよ・・・って思うけど俺はねぇ。
 シナリオ的にネイが悲劇的な結末を迎えることもあって、とにかくネイ人気がすさまじかったですね。詳しいことは後で語るとして、実は裏技(バグ技)でネイを死なせずに最後まで連れて行くことができた・・・らしい(笑)。いや、実は俺この技未確認なんだよね。ちなみにバグ技なのでストーリーに変化はないそうです。また、ファーストとの戦闘で、事前におもいっきりレベルを上げれば勝つこともできた・・・らしい(笑)。これも未確認・・・こちらも「本体が死んでセカンドも生きていられなくなる」という理由でシナリオ的に変化はないそうです。
 ネイ以外のキャラクターも個性的。単に仲間になるだけじゃなく、仲間になる動機もちゃんと存在してて、ラストシーンでは個性的な辞世の句(?)を読むので・・・思い入れも深かったなぁ。今のRPGのようにペラペラ喋ることはないものの、ちゃんとキャラクター性を主張できたのは・・・やはりシナリオライターの腕が良かったことの現れじゃないかな。後は、プレイヤーの想像力が豊かだった時代だから・・・ということもあるかもしれない。だから今の世代のプレイヤーがプレイしても、そんなに個性的に感じないかもしれないなぁ。それはそれで残念だなぁ。
 で、恒例(?)のケーキイベントは・・・お店で買うんじゃなくてモタビアンからもらうんだよね。腐ったのを(汗)。そうそう、今回もちゃんとモタビアン,デゾリアンは登場して、NPCとして活躍している。敵としての登場は無し。中でもモタビアンはメカ関連のイベントに大きく関わるので結構重要だった。
 真の敵が地球人だった・・・というのは、「猿の惑星」が実は地球だったってくらい衝撃的でしたね(どんな例えだ・・・)。ただ結果として、ダークファルスがおまけ的な扱いになっちゃっててちょっと残念。まぁ、1の続編だから「ラスボスはどうせダークファルスだろう」という予測を裏切りたかったんだろうなぁ
 続編という意味では、PS2はとにかくPS1から継承した設定が多かったですね。まず主人公は前作の主人公アリサの子孫。そして前作登場したルツがNPCとして歴史を語り、ゲーム中では語られなかったものの、実は海賊タイラーは前作のタイロンの子孫である。また上で紹介していませんが、デゾリスではミャウの子孫達が存在していました。つまり、前作のプレイヤーキャラ4人は、全員何らかの形でPS2に引き継がれているんですよね。まぁ、開発陣はほとんどPS1のスタッフそのまま引き継がれているし、何よりシナリオライターが同じ(青木千恵子女史、他)だしねぇ。そういう意味でも本当の意味で続編としてうまく受け継がれていましたねぇ。
 そしてなにより、実はこのPS2はルツが主人公の話として開発がスタートしていたらしいんです。前回も参考にした「ファンタシースターの世界 ファンタシースターを作った人たち(徳間書店)」にその元となったシナリオが長々と掲載されているのですが・・・ゲームになったPS2のシナリオとほぼ同じですね。ルツが歴史を語る代弁者として登場したのも、こういう背景があってこそなんだねぇ。ちなみに、ルツからユーシスに設定が変わった理由は、同書によると「PS1でのルツの性格設定が弱かったから」とのこと。まぁマスターシステム時代のゲームでは性格設定表現しにくいものねぇ。前回も同じようなこと書いたな、俺。
 そうそう、実はこのPS2の前に、パルマとモタビアの軌道位置が入れ替わっているんです。俺の記憶が確かなら、この設定はゲーム中では語られていなかったような・・・(記憶曖昧です)。仮にゲーム中で語られていなかったとしたら・・・重大なミスを設定自体を作ることによって後から修正したってことになるのかなぁ(笑)。設定によると、AW843年。3惑星が一直線に並ぶ現象「合」が発生。重力干渉によりパルマとモタビアの軌道位置が位置が入れ替わり、主星だったパルマの都市が壊滅。事前に避難した王朝関係の人々は、地球人の手により壊滅させられた。とはいえ、アリサの子孫(ユーシスの血族)が生き延びていた事もあり、完全に根絶やしにはできなかったよう。ユーシスの両親が死んだ爆破事故も、この事実から地球人達が王朝の血族完全抹殺をもくろんで起こしたものということになるんだね。・・・PS2関連の歴史は後設定多いなぁ(笑)。まぁ、それもPS2の魅力なんだよね。

 PS2ならではの設定としては・・・前回もふれたけど、まずマジックからテクニックに名称が変更されたことかな。以後のPSシリーズ(PSOを含む)は、このPS2からの影響が一番多い。テクニックという名称もそうだけど、何度も紹介しているモノメイトもここからだし、おねぇさまキャラのたしなみ(笑)であるスライサーもPS2からの登場。PS4,PSOに登場するエネミー・グラスアサッシンもここからだね。PSOに登場するモスキートもここからだけど、これはPS1,PS4に登場するモンスターフライという原型があるからここからとはいえないかな。ちなみに、カオスソーサラーはPS1から全ての間シリーズに登場している唯一のエネミーだったりします・・・前回書き忘れたのでここでかいとこ(汗)。
 キャラクターごとに装備品に違いがあったのは前作からだったけど、PS2では各キャラクターに職業として特徴を持たせています。これも後の作品に影響を与えていますね。ただ、PSOとの比較で言えば、PS2でのハンターは銃装備を基本としたキャラクターだったので、これはレンジャーとして受け継がれているなど、名称なんかに変更はありますね(詳しくは各キャラ紹介時に)。

キャラクター

 多種多様なキャラクター達が登場するPS2。ネイを初めとした魅力的なキャラクター達をここで紹介していきましょう。

ユーシス
 ゲームの主人公。一応主人公の名前は自分で入力できるんだけど、何も入力しないと「ユーシス」になるんだね。ま、こうして主人公の名前が用意されていると、半数(もっとかな?)のプレイヤーは設定された名前を使うよね。ちなみに、ネイを除く他のキャラクターも、自分で名前を名乗った後に「好きに呼んでくれていい」といって名前入力できるようになるんだけど・・・名乗られてから別の名前にする気は・・・さすがにねぇ(笑)。
 プレイヤー=ユーシスってことになるんだけど、一応彼にも設定がある。「モタビア州政府のエージェントです。10歳の時に宇宙船の事故で両親を亡くしましたが、同乗していた自分は奇跡的に助かりました。それからはたったひとりで生きてきましたが、最近ではネイという名の少女をひきとって、妹として育てています(マニュアルより抜粋)」。ちなみに、この10歳の時の事故でユーシスを救ったのは、ゲーム中でタイラーであったことが判明します。ここまでしっかりした設定があると・・・とてもプレイヤーの分身とはいえないよなぁ(笑)。まぁ、後で紹介する「ファンタシースター2テキストアドベンチャー」では、ユーシスというしっかりとしたキャラクターとして描いていますから・・・まぁプレイヤーにしてみても制作側にしてみても、分身って意図はなくなっていってますねぇ。
 とはいえ、やはりゲーム中はオープニングを除いて全く喋ることはないので・・・前作アリサ同様、ちょっとキャラクター性にかけていたかもしれない。ユーシスのキャラを固めていったのは、テキストアドベンチャーだったり、プレイヤーだったりしたんでしょうねえ。あるいは、ネイを妹にしたうらやましい奴ってことで認知されてたのかも(笑)

ネイ(セカンド)
 これほどまでに愛され続けたキャラクターも、ゲーム界全体でもそうそういないだろうね。というくらい絶大な人気を持ったキャラクター。設定としては「バイオモンスターと人間の細胞をかけあわせて生まれたネイは、行く先々でいじめられ、ものごころついたときには、モタビア星の荒野をさまよっていました。主人公と出会った7ヶ月前にはほんの小さな子どもでしたが、人間では考えられないようなスピードで成長し、美しい少女になりました。特殊な武器や防具しか使えませんが、兄思いのとてもよい子です(マニュアルより抜粋)」というもの。ちなみに「人間では考えられないスピードで成長」という理由から、レベルの上がり方が他のキャラよりも早くなっていました。
 さて、正直ネイについての考察はいたるところ(サイト)で行われているでしょうから・・・ここでは僕なりの人気の理由というのを書いてみましょうか。まずは妹属性・・・いきなりの核心です(笑)。ゲーム発売当時には、当然妹が12人もいるようなゲームがあったりした訳ではないので(爆)、当然妹属性なんて言葉がある訳でもない。とはいえ、男が惹かれる女性キャラ(の設定)なんて、今も昔も変わりはない。まぁ当時は「みゆき」というアニメもあったりしましたから、ある程度は狙って制作したキャラだったかもしれませんが・・・ここまで人気が出るとは思ってなかったでしょうねぇ。男達に眠る妹属性を掘り起こしたきっかけ、それがネイだったわけです。今あるような狙って描かれたキャラよりも、予期せぬところではまったキャラの方が印象に残りやすいしからなぁ。
 ネイのもう一つの人気の秘密は、やはり悲劇的な結末なのでしょう。最近では何かとハッピーエンドを好む人が多いですが・・・だからこそなのか、悲劇的な結末を迎える作品は印象に残りやすいですね。当時ゲームをプレイした人と僕が同世代だとすれば・・・「フランダースの犬」のような作品は印象に残っているでしょう。まぁあれは男の子と犬だから、ネイの人気とはまた理由が違うけど。ともかく、印象に残りやすいという意味で、悲劇的結末は、人気の秘訣を秘めていたといえるかな。
 その他にも「猫属性」「エルフ耳属性」「レオタード属性」などなど・・・結構特徴を上げるときりがない。それくらい、野郎のハートをがっちり握るにはことかかないキャラだったといえるでしょうね。と、まとめといて書くのもなんですが・・・反論お待ちしています(笑)。いや、たぶんネイについては一晩かけて語り尽くせるくらいのネタになるような・・・旧シリーズ全部紹介し終わったら、別にコーナーもうけようかなぁ反応次第で(笑)。
 そういえば、何かと引っ張り出す「ファンタシースターの世界 ファンタシースターを作った人たち(徳間書店)」に掲載された、当時の開発設定書によると「アニメ好きの中高大学生受けしそうなキャラである」と書かれている・・・やっぱそっち狙ってたのねー(笑)。
 そういや、PSOを始めた頃は、やたらと・・・というか当然のように、Neiという名のハニュエールをたくさん見かけましたね。まぁ開発者もハニュエールのモデルをネイにしていたのだから当たり前と言えば当たり前か。ただおしいのは・・・クローが両手に装備できないんだよねぇ・・・やっぱクローは両手装備でしょ。まぁPS2の戦闘シーンも、両手に装備してても右手で2回攻撃してたから・・・これでいいのか(笑)。
 と、まぁファンの多いネイ。実はいろんな作品(ゲームに限らず)にも影響を与えているみたいで・・・それが最も如実に現れているのが「バ○タード」(一応伏せ字(笑)なにせ確かな話じゃないから)の雷帝アー○ェス・ネイでしょう。名前が同じだけじゃなく、容姿もそっくりだし、主人公の養子として育てられたとか迫害されていたとか設定まで似ている。雷帝ってあたりも、「きねちぃく☆こねくしょん」にあった「ライトニング・ネイ」(後に紹介)の影響?(これは深読みしすぎかなぁ・・・)

ルドガー
 「ドイツ系の容貌で、モデルはルドガー・ハウアー(「ブレードランナー」「ヒッチャー」参照)」と、例の「ファンタシースターの世界 ファンタシースターを作った人たち(徳間書店)」に掲載された開発設定書にある・・・名前まんまだったのね(笑)。あ、続きがある。「シブミのわかる大学高校生へのサービスキャラである」・・・うーむ(笑)。
 「モタビア州政府の元軍人です。バイオモンスターに妻と娘を殺されてから軍をやめ、バイオモンスターを倒す、雇われハンターになりました。元軍人のため、扱えない銃はほとんどありません。冷静沈着で、めったに笑ったりしませんが、心の温かい男です(マニュアルより抜粋)」というのがルドガーの設定。とりあえず、元軍人が妻と娘を殺されて・・・というのは、流行だな(爆)。いや、この手の設定は至る所にあって、どれがパクリ元なのか・・・自信を持ってこれが大本と紹介できない自分の知識のなさがちょっと歯がゆい。ちなみに、この設定を見て、最近のゲームプレイヤーなら「・・・ハイデルン?(KOF)」と思った人多数と思われる(笑)。
 先にも紹介したけど、彼はハンターという職業に分類されますが、PSOでいうとレンジャーになりますね。テクニックが使えないのでレイマーというよりはレイキャストに近いけど・・・生身だから(笑)。ユーシスとネイを除けば、一番最初に仲間になるキャラであり、攻撃専門ということもあってとにかく強かった。故に最後まで主力として使用していた人は多いだろうね。だから結構印象に残ってる人多いんじゃないかなぁ・・・前作のタイロンとは大違いだ(爆)。

アンヌ
 名前を聞いて、ウルトラセブンのアンヌ隊員を思い浮かべた人は75%はいるだろう(笑)。あ、これも世代によっては違うかなぁ・・・とりあえず俺はゲーム発売当初はそう思ったのは間違いない(笑)。設定は「自分の命をけずってでも仲間を助けたいと思う、心やさしい女性です。傷をいやしたり、毒の治療をするのがとてもうまく、そういったテクニックもどんどん覚えていきます。ただし、メスや薬品以外はほとんど使えず、体もあまり強くないので、注意してあげましょう(マニュアルより抜粋)」とあります。で、例の本(いちいち書名を書くのが面倒になってきた/汗)に載っている設定書によると「母を訪ねて三千里のフィオリーナを参照に」とある・・・すごくわかりやすいけど、今の世代の子達にはわかりにくいなかえって(汗)。おっと、続きに「保守系男性へのサービスキャラ」とある・・・サービスキャラ好きやね(笑)
 職業でいうと医者。わかりやすくいとうと、他のRPGでいう僧侶だね。ルドガーの次に仲間になることで初めて4人パーティーになることや、回復メインは彼女しかいないこともあって、やはり利用率が最も高いキャラだったでしょう。実際、俺は彼女を一度もパーティーからはずした記憶がない(好みだった訳じゃないのよ)。
 性格は、設定書によると「ただ、惜しむらくは、ネクラに見えることであるが、本質もネクラである。でも、美人なので美しいネクラなのである」・・・美しいネクラって?(笑)。ゲーム中、そんなに根暗に感じたことはなかったけどねぇ。テキストアドベンチャーでの印象も含めて。まぁ明るくはなかったけどね確かに。

ヒューイ
 学者という職業になっていて、普通のRPGでいう魔法使い的な存在。となれば、普通パーティーに一人は必要なキャラになるんだけど・・・俺は使わなかったなぁ(笑)。マニュアルの説明によると「モタビア大学の若き研究者です。弱い動物や植物がバイオモンスターに殺されることに心を痛めている、純粋な青年です。非常に頭がよく、生物や薬品のことをくわしく知っています。生物に効くテクニックもすぐに覚えていきますが、あまり強力な武器は使えません」となります。ここにあるように、彼は生物学者で生物に対してのテクニックにはめっぽう強い・・・が、メカ系のエネミーに対して弱いという弱点があり、後に紹介するカインズと対をなすキャラ。ということで・・・個人的には使いにくいキャラだったなぁ。まぁキャラとしても正直印象薄かったし・・・テキストアドベンチャーでの彼は結構個性的だったけどね。

アーミア
 実は俺的にいうと・・・ネイより好み(笑)。まぁそれはおいといて、彼女はカウンターハンターという、悪質なハンターを狩るハンターという職業に就いています。PSOにカウンターハンターがいたら・・・悪質なチーターとかを狩れたのになぁ(笑)。カウンターハンターという職業は後に受け継がれることはなかったのですが、彼女が使用する専門の武器、スライサーは後々まで受け継がれていきます。また、なぜかスライサーを使うキャラはおねぇさま系のキャラが多い(PS3のランとプリンセス・ルナを除く)のは、やはり彼女の印象が強かったためだろう。
 スライサー人気はやはりアニメーションにあったと思われます。投げた動作があった後、ちょっと間をあけてきらっと光り、左から敵グループをズバズバっと切り裂く・・・これがかっこいいんだよねぇ。PSOでは使えない武器と言われながらも、愛用する人がいるのは・・・PS2からのスライサーに惚れ込んでいたから、という人も少なくないんじゃないかなぁ。
 さて、アーミアの設定ですが「幼いころからひとりぼっちで生きていたため、見かけはコワイおねえさんですが、本当は心やさしい女性です。でも、刃物を持たせると、コワイおねえさんになります(マニュアルより抜粋)」とありますが・・・なんかなぁ(笑)。テキストアドベンチャーでの彼女は、怖いと言うよりかっこいいという印象が強かったけどねぇ・・・まぁ、好みのキャラだから多少色眼鏡で見ているんだろうけど(笑)。
 設定書によると、鞭を持たせる予定があったみたいです・・・似合うだろうなぁ(笑)。あとこんな設定も・・・「ちょっとアブナイかっこうをしている」。これは結局採用されていないけど・・・見たかったっ!(爆)。あ、続きが・・・「アニメ好き中高大学生へのサービスキャラ」か・・・あぁ、しっかりサービスしてもらいましたとも(笑)。
 で、この設定書に補足説明的に解説が書かれていて・・・本ではカインズと共に利用者が少なかったキャラとある。うーん・・・そうかなぁ。まぁ好みのキャラだったから使用していたことももちろんあるけど、個人的にはヒューイとカインズが中途半端で使いにくかったから、彼らの代わりに使ってましたね。そういうプレイヤー多いんじゃないかなぁと思うけど・・・どうなんだろ。

カインズ
 もっとも不幸な男(笑)。すでに他のキャラ紹介でも書きましたが、彼はジャンク屋という職業であり、簡単にいうとメカ専門の魔法使いです。故に、ごく一部にしかメカエネミーは登場しないので・・・使いどころがなかった。大体、メカエネミーが出る中では、主人公達が攻撃できないという場面もあり(宇宙船ガイラ内)、活躍できるのはダムの中だけ・・・仲間になるのもネイの死亡後なので遅く、レベルも低い状態なので・・・あえて使おうとはなかなか思わないよねぇ。ということで、一番印象にないキャラに。
 と、思いきや・・・そうでもない。というのも、彼は結構キャラクター性が強かったんですよ。まず彼は仲間になる動機が「ネイに片思いしていたが、ネイが殺されたのでその敵討ち」というもの。プレイヤーがこの動機をどう思うかは別として、ネイに絡んでいるために印象には残りやすいよね。ついでテキストアドベンチャーでは熱血青年っぽい活躍をするし(そういや、ここでは恋人がいたような・・・彼女はどうした?)。なにより・・・エンディングでの彼の台詞が情けなかったのが印象的(笑)・・・いや、具体的な台詞は忘れたけど、情けないって印象だけが(汗)。
 彼はジャンク屋なのですが・・・設定では「メカをいじるとなぜか壊れるのでジャンク屋になった」とのことで・・・それもどうかなぁ(笑)。

シルカ
 「私は風のシルカ。何者にも囚われない」が口癖で、エンディングの台詞もこれだったし、テキストアドベンチャーでも場面ごとにこの台詞を口にしていた。まぁこの台詞をどれだけの人が覚えていたかは不明だけど(笑)。
 職業はどろぼうと、何故かひらがな(笑)。他のRPGでもシーフなんかは結構一般的だけど、彼女は他のシーフとはちょっと違う。武器屋などの店に彼女とはいると、唐突にいなくなることがあり、主人公の家(ここでパーティーメンバーの入れ替えをする)に戻るとちゃっかりとそこにいて、しかもアイテムが増えている・・・という、どろぼうらしい特徴を持ったキャラなのです。まぁ、とってくるアイテムは対して使えないものも多いし、不意にいなくなると連れ戻しに帰るのが面倒なので、ちょっと扱いにくいシステム・・・と見せかけて、実は彼女がいないと手に入らないアイテムがあった。それがビジフォン。これはどこでもセーブできるというアイテムで(セーブは街にあるデータメモリーという店でしかできなかった)非常に便利。このアイテムをとるために彼女をメンバーに加えた人は多かっただろう。ちなみに、盗むのは友人の家から・・・ユーシスはこのアイテムを盗ませるために何度も友人の家を出入りすることになるんだけど・・・本当に友人か?(笑)。ユーシスってば結構悪人・・・。俺はこのアイテム欲しさに何度も出入りしたけど・・・結局手に入れる前にクリアしちゃった(笑)。というか、どこでもセーブできるんだったら最初からそういうシステムにしといて欲しかったと思ったのは俺だけじゃないだろうなぁ。
 キャラクターとしては、口癖通りに自由奔放なキャラ。設定によると「大金持ちのひとり娘ですが、いつのころからか盗み癖のついてしまった、いけない女性です(マニュアルより抜粋)」とある。・・・いけない女性って表現が古い(汗)。ちなみに容姿は・・・アンヌにそっくり(笑)。髪の色が違うだけじゃない?というくらいそっくりなんだよね。特にゲーム中の画面では。まぁ戦闘中後ろ姿は、間違いなく色指定だけ変えた同タイプキャラだな。まるでラグラッピーとアルラッピーだな(爆)。

ルツ
 コールドスリープをしていたため、前作と同じ姿で登場。上でも紹介したように、本来なら主役になるはずだったのにねぇ・・・。彼のPS2での役割は、1000年前の歴史とダークファルスの存在を使えるメッセンジャー。この役割を担ったためか、彼はPS1の時よりもキャラクター性に厚みが増した印象を受けました。事実彼はPS4でも形を変えて登場していますしね。ともかくこのPS2でルツの地位は一気に向上したとい言って良いでしょう。俺自身も、PS1の頃に比べてルツへの印象がかなり変わりましたからねぇ。まぁ、PS1での印象自体、無いに等しかったのかもしれないけど(笑)。
 エスパーという職業に変わりはなく、彼のコールドスリープの管理などを手伝っていた人々も同じエスパーで、ある種のエスパー集団を結成しています。これは没になったルツが主人公の話にもある設定のようで、PS2では詳しく語られなかったこの組織は、PS4で重要な役割を果たすことになります(詳しくはPS4の解説で)。

ネイ・ファースト
 実は、アーミアよりも好み(笑)。ゲーム中ではセカンドとほぼ同じ、レオタードっぽい姿に見えますが、「ファンタシースター公式設定資料集(ソフトバンク)」に掲載された設定資料を見ると、肌は浅黒く、鎧を着た姿が多数紹介されています。剣を持った姿もあるので(ゲーム中はネイ同様クローによる攻撃)、イメージとしては孤高の女戦士って感じだったんでしょうね。あ、ちなみに鎧の露出度は低いよ(笑)。
 生まれてすぐに殺されそうになった彼女は、そのことで人間に対して憎しみを抱くことになります。対してセカンドは、ユーシスに拾われたことで心の温かさを持つことができた。この対比が悲劇を生むきっかけになったのですが・・・よく考えると、セカンドはファーストの良心が分離した姿。つまりは、分離さえしなければ、彼女自身が救われる結果になったのかもしれない・・・ネイ達を生み出したマザーブレイン。そしてそのマザーブレインを生み出した地球人の憎しみが、悲劇しか味わうことのできなかった不幸な少女ファーストを生み出したんだろうねぇ。彼女の存在は、物語に大きな影を残しつつも、深いテーマを与えてくれた、そんな気がします。どうしてもセカンドばかりが目立ちますが、ちょっとはファーストの存在意義を認めてあげて欲しいものです。

タイラー
 マザーブレインの統治に嫌気がさし、宇宙海賊へと身を投じた男。ユーシスが10歳の時に事故から救い出したのも彼で、PS1のタイロンの子孫でもある。ゲーム中では語られていませんが、どうやらアリサの子孫を代々見守っていたようで、ユーシスを2度救ったのも偶然ではないようですね。おそらくは、ルツとも通じていたのでしょう。
 と、かなぁり重要なキャラではあるのに・・・やっぱり印象に薄い(笑)。実はPS4にはタイラーの名前だけは出てくるんだよね。タイラーの街として。ここには彼の宇宙船ランディール号が眠っている。これも1000年後のダークファルス復活を危惧して隠しておいた物らしい。こう考えると、タイラーって本当に重要な人物なんだけどなぁ・・・タイロンの頃よりこの一族は、縁の下の力持ちに徹しすぎて、縁の下が全く見えない状況になってしまったなぁ。

マザーブレイン
 地球人がアルゴル太陽系を乗っ取るために制作したマザーコンピュータ。戦闘前にユーシス達を説得するといったシーンもあることから、若干の感情もあるのでしょう。まぁそれは憎悪のようなものだったろうけどね。
 宇宙船ノアから太陽系全体を掌握し、各惑星に設置した端末コンピュータを通じて惑星を管理。気象から生殖物の生態系まで管理できるかなり優れたコンピュータ。地球人が乗っ取りのために制作したにはちょっと規模がでかいよね・・・。まぁ端末コンピュータはPS4にも登場し、一部正常に機能していたことから、どうやら地球人が制作したのはマザーブレインだけで、端末はパルマ人やモタビアンが制作したよう。もっと言えば、マザーブレインの計画自体、元々あったんだろうと推測できます。その計画を知った地球人がマザーブレインの制作を裏から操った。そう考えると自然・・・というか、そう考えないとつじつまが合わない(笑)。なぜかこのあたりの設定はきちんとされていないんだよねぇ。「マザーブレインを地球人が制作した」ということで全部すませちゃって・・・まぁ、ここつっつくとボロボロと矛盾が出てくるから何だろうけど(爆)。

ダークファルス
 PS2はシリーズで最も人気のある作品だが、ダークファルスにとっては最も目立たなかった作品(笑)。作品中はマザーブレインによって解放され、いわばマザーブレインの手下のような存在のように描かれています。実際、マザーブレインの前に宝箱から(重要/笑)登場した中ボス的扱い。ルツからはダークファルスの危険度を語られるものの、印象は別だったね。
 だが、このことがファンの間で様々な推測を生むことに。色々な説があり、経緯はともかく地球人自身がダークファルスに犯されていたのでは?という意見が非常に多い。これはPS3のエンディングの1つに、過去の地球人と接触するというものがあるためで、ここよりダークファルスが地球に上陸した?という見解からによる。ちなみに僕はこの説とは別に、ダークファルス自身、完全に復活せずともある程度の影響力があり、地球人に封印を解かせるようそそのかし、結果封印を解かせることにより深い憎しみを生ませ、マザーブレインを誕生させた・・・という憶測を持っています。まぁこのあたりは本当に意見が分かれるところなので、個人の想像力で楽しむのが一番なのかもしれない。
 戦闘中のダークファルスは、プレイヤーキャラに特殊攻撃を仕掛け、闇の感情を植え付けるということをする。これはPS2だけに見られた攻撃で、これをうけたキャラは、キャラごとに様々な行動をとるようになる。絶望にうちひしがれたり、仲間の荷物をあさったり・・・まぁ結果としては「何も行動をしない」ってことになるんだけどね。この攻撃を受けてしまったキャラは、ネイソードの光によって回復する。ある意味で、シリーズ中もっともダークファルスらしい攻撃をしていたかもね。

地球人
 全ての元凶として登場した種族。巨大な存在ではなく、全ては人の憎しみが生んだ悲劇だった・・・という結末は、かなりインパクトがありましたね。他のRPG(PSシリーズの他の作品も含めて)に見られる「魔王(や、それに類似するもの)が全ての元凶」という勧善懲悪が主であることへ対してのアンティテーゼだったのかもしれない。真のダークファルスは、心の闇だ。というメッセージが含まれていたのかもね。PS2に登場した地球人そのものがダークファルスと同等だったんだろうなぁ。

ファンタシースター2外伝

 最も人気のあった作品だけに、外伝もたくさん登場しています。結構数があるので・・・筆者忘れている箇所がたくさんあります(汗)。まぁこんな作品があった程度に見てくれれば・・・。

ファンタシースター・テキストアドベンチャー
 PS2に登場した8人のキャラクターが集結する前の話として、各キャラごとにアドベンチャー形式でゲームを進めていくもの。元々は「ゲーム図書館」というメガドライブのモデム(別売り)を通じて行えたネットゲームの1つで、後にメガCD用ソフト「ゲームのかんづめ」Vol.1,2(1994年3月18日発売)にそれぞれ4話ずつ収録された。ゲーム図書館のサービス終了で「俺のロリネイを返せぇ〜!」というファンの熱い要望で移植が決定したという噂もある(ねぇよ)。まぁネイに限らず、キャラの幼少時代が主だったこともあって、ロリorショタ好きの方々には妙にうけたとか・・・なんか、書いてて石投げられるんじゃないかと不安になってきた(汗)。
 では、ザッと各ストーリーを紹介しましょう。
ユーシス
 自分の強さを鼻にかけていた頃のユーシスが、モタビアを狙う陰謀に立ち向かう。剣の腕が天才的だったという設定を裏付ける話ですね。モタビア総督の下で働くようになる過程の話でもありますね。またやんちゃなユーシスがかわいいという意見も(笑)。
ネイ
 ユーシスに拾われる前のネイが、人間社会の中でいかにして生きていこうか画策していく話。この話の中で、ネイがいかにして育てられ、そして脱出できたのかなども語られています(ネイの育て親が存在し、死亡したことも語られています)。さらに、ルドガーとも出会っていた事実なんかもあったりして、8話中最も興味深いストーリーですね。ま、ロリネイがかわいいって理由だけで興味深いって人もそらいるけど(笑)。
ルドガー
 まだルドガーが軍人だった頃の話で、妻子を失った原因と殺したバイオモンスターを追う過程が語られています。戦闘シーンが最も多く、途中セーブできないためにゲームオーバーになってやり直しをさせられた回数が最も多い話でもある(笑)。
アンヌ
 インターンを終えたばかりの彼女が、バイオモンスターに襲われた隣町の小学校を救出に向かう彼女の正義感や優しさがうまく表現された話でした。
ヒューイ
 母校モタビア大学クバーツ分校で、奇妙な生物が出るという噂が立ち、これを調査してくれという依頼を学園長から受けることに。ヒューイに彼女がいたことや悪友なんかも登場して、まったくPS2で目立っていなかった彼がかなぁり人間的に見えた記念すべき話でもある(笑)。ちなみにPS4の序盤で、ハーンからアカデミーに出没するモンスター退治を依頼されるが、どうもこのストーリーはこのヒューイの話が元になっているよう。まぁハーン自身もヒューイがモデルのようだしね。
アーミア
 モタビアンの窃盗団を退治するというカウンターハンターらしい話。ちなみに窃盗団のボスはパルマ人で、アーミアとちょっとした(?)やりとりが・・・。この頃のアーミアはロングウェーブではなくセミロングウェーブだったらしく、髪がちょっと短い。そんな彼女も素敵やわぁ(笑)。
カインズ
 彼がいかにジャンク屋に向いているのかがよくわかる話(笑)。リュームでしたたかに生きている彼や恋人がいることなど、ヒューイ同様印象の薄かった彼がかなり人間的に見えた話・・・つーか、彼女がいるととたんに個性発揮するのはどうよ?(笑)
シルカ
 名画「オパオパ」(笑)を盗み出そうとする話。謎解きもあり、一番アドベンチャーゲームらしい展開がありました。またちょっと幼顔のシルカもかわいいし(笑)。ちなみに彼女の口癖「風のシルカ」を具現化したように、ハングライダーに搭乗するシーンがある。これって・・・もしやキャッツアイのパロ?(笑)

ファンタシースターアドベンチャー
 今までにも紹介してきたテキストアドベンチャーとは別に、テキストアドベンチャーのシステムを使用したゲームとして、ゲームギア用に1992年3月13日に発売。舞台はPS2より16年前のモタビア。モタビアのエージェントである主人公(プレイヤー入力で、設定された名前はない)が、親友ケン・ミラー博士の発明品「ちからもりもりん」(名前なんとかならんか・・・)を見にデゾリスへ向かう。だが、博士と発明品はデゾリスを乗っ取ろうと画策していたバロン所長に誘拐されてしまう。博士の妹ライラと共に博士救出に向かうが・・・捕まる(笑)。ここでいったん操作キャラが博士の旧友であるルセロに代わり、主人公を救出することに。この後プレイキャラが主人公に代わりライラを救出しに行くが、妹だと思われていたライラが、実はアンドロイドであることが判明。ちからもりもりんの発動に必要なキーをペンダントとして持っていた。で、なんやかんやで(ぉぃ)バロンを倒してめでたしめでたしと・・・うむ、ストーリーを要約しすぎたな(笑)。つーか、そんなにストーリーに厚み無かったしなぁ(ぉぃぉぃ)。
 で、このゲームは・・・舞台がPS2の前だという以外、全く関連性がない。ファンの間では「主人公はユーシスの父親なのでは?」とも噂されましたが、開発者が否定しています。

サード!
 なんと、ネイ・サードが主人公というコミックが存在していました。未完ですけどね。PS2,PS4,テキストアドベンチャーのキャラデザだったよしぼん氏が、SPECという、セガ開発陣によって制作されたファン会報誌にて連載していました。なぜ未完かというと、途中諸事情によって連載をうち切ったためです。この諸事情ということに関連するかどうかわかりませんが、このサードはPS4の元ネタになっているようです(公式資料集によりますと、やはりPS4の開発が多忙になったことと、ネタの流用が打ち切りの原因のようですね)。ちなみに、後に紹介するCDドラマにもネイ・サード(名前は違いますが)が登場しますが、こちらで紹介したサードとは完全な別人です(というか、こちらの設定は基本的になかったことになってますからね・・・)。

ファンタシースター〜封じられし記憶〜
 ソフトバンクから発売された、本に封入される形で発売されたドラマCD。実は・・・筆者未購入(涙)。なので詳しいストーリーを紹介できないのですが、基本的にはPS4のルディが主人公の話で、PS4のキャラクターが多数登場しています。しかしその中でネイを名乗る少女が登場したり、ネイの進化版といえるNM−2011が登場していますので、こちらでも紹介しておきます(PS4でも紹介しますけど)。といっても持ってないので詳しいことは・・・とりあえず声優だけははっきりしているのでちょっと紹介。まぁ直接ネイの声ではないのですが、ネイを名乗る少女(ようはサード)の声は三石琴乃さん。NM−2011の声は丹下桜さんどっちがネイの声だとしてもいいよなぁ(笑)。

その他
 ネイ人気の延長か、ネイは他のゲームにもちょこちょこ登場していました。その代表である2つのゲームを紹介。
スーパー大戦略
 裏技で選べるようになるマップの中に、「Tears of Nei」というマップがあります。このマップ、全体を見るとまんまネイなんですね。まぁネイを描くことに全力が注がれた面なので、ゲームバランスはむちゃくちゃな面です(笑)。ちなみに、筆者はこのゲームを曲のために購入したという珍しい経緯が・・・(でも、筆者的にはよくある理由)。けしてこのネイのためではない。でもネイのために買った友人を私は知っている(笑)。
きねちっく☆こねくしょん
 カタカナの方はゲームギアにもあり、「きねこ」という名ではファミコンディスクシステムにもありますが、これはゲーム図書館版の方。このゲームの中には「ネイ」と「ライトニング・ネイ」という面がありました。ネイの方は水の中で膝を抱えたような姿で、ライトニング・ネイは稲光の中独特のファイティングポーズをとるネイ(表現が難しい・・・設定資料集を持っている人は、表紙のラフ画が一番近いイメージです)の姿。特にライトニングネイはかっこよかったなぁ・・・曲も良かったし。このきねちっくこねくしょん、ゲームのかんづめに移植されていないんですね(ゲーム図書館のゲームで移植されなかったのはこれだけ)。大本のゲーム開発がサンソフトだった(はず)ので、著作権関連で移植できなかったんだろうけど・・・移植して欲しかったなぁ。

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