作中にもある通り、今回の話は怪談「牡丹灯籠」の空蝉版です。基本がハッピーエンドの空蝉ではあるんですが、もうちょっと盛り上がるシーンがあっても良かったかなぁとは思いつつ・・・まあ、これが「妖精学者」らしいかなぁとも思ったりで・・・うーむ、ちょっとまだ俺自身が作品の方向性を定め切れてない感じも(汗)。天狗の娘である天野を出していたので、雫が抵抗するシーンでちょっとしたバトルシーンがあっても良かったかなぁと思いつつ、でも戦ったら雫成仏しちゃいそうだしなぁ(笑)。これで良かったかも?

 牡丹灯籠を知らない人でも解るように、作中でも原作の紹介をしていますが、もっと詳しく知りたい方は解説のページを儲けましたのでご覧下さい。出来れば、落語家による怪談を直接聞いて欲しいかな。歌舞伎なんかでも演じられる事があるらしいんで、俺はそれをちょっと見てみたい。映画にもなっているので、レンタルでそれを見るのも手かな? 映画のタイトルやその他本のタイトルなども、「牡丹燈籠」と、「灯籠」の字が違うので、探す時は注意して下さいね。最近だと、テレビ放映された「怪談百物語」に、この牡丹灯籠の話がありましたので、それが一番探しやすいかな(牡丹灯籠は3巻目に収録されています)
 原作だと登場する「下働きの夫婦」というのが、実はかなりキーになってましてね。場合によっては大金を手にしたこの夫婦の後日談もあって、実はこっちの方が・・・まぁ、ネタバレすると面白くないので、興味ある方は是非怪談を聞いてみて下さい(とはいっても、そこまでやると長くなるので、夫婦の後日談は語らない方が多いんですけどね)。
 落語家による怪談の場合、注目すべきは「カランコロンと鳴り響く駒下駄の音」かなぁ。この演出が落語家の腕によるけどかなぁり怖さを演出してくれます。それと、「幽霊のはずなのに足がある」と言う事にもなる演出なのが面白かったりもするんですけどね(足があるのは、元となったのが中国の「牡丹灯記」なので、その名残のようですね)。

 作品的には、初登場の巫女「神田礼子」を出せた事が、筆者的には嬉しいところかな。彼女は巫女ですが、少女ではありません。萌えブームに対するアンティテーゼでもありますが(笑)、なんというか、強い女性が好きな筆者の性癖が出てると言った方が正しい(笑)
 イメージとしては「うる星やつら」のサクラですね。言葉遣いも近いところあるけど、性格は違いますかね。なんつーか、チョイスが古いな(笑)。

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