垢嘗め

【解説】
 鳥山石燕の「画図百鬼夜行」に描かれている妖怪。全身が赤い肌をした裸の子供のような姿で、風呂桶の垢を長い舌で嘗めている姿が描かれている。
 古い風呂屋や荒れた家屋に住み着く妖怪で、垢や塵の積もった場所から化けて出るとされる。別名は「垢ねぶり」で、実は「画図百鬼夜行」には一切解説は書かれていない(余談だが、この「画図百鬼夜行」は現在までに伝わっている妖怪の基本文献にされることが多い割に解説が無いものも多いことで有名)。上記の解説は「古今百物語評判」に掲載されていたもの。この本にも「垢嘗め」は「垢ねぶり」の事とされ、垢ねぶりとしての解説である。

【設定】
 名前はそれなりに有名な妖怪かな? まぁ地味な妖怪ではあるけど(笑)
 上記の解説の通り、本来は風呂場などの垢を嘗める妖怪で、「風呂掃除を怠ると垢嘗めが出るぞ」といった感じに伝わったものではないかと思います。ですが本編では皮膚の垢「も」嘗めるってことにしてみました。
 今回のネタ、基本は「他人に嘗められるのは例え美容のためでも嫌だろう」ってのが基本にあるわけですが・・・念のため、女性の方に意見を求めました。すると「妖怪なら(動物と同じように)嫌じゃないかも」とのご意見が・・・う、ネタの根本が崩れてしまう(笑)。まあ、意見を聞いているのは妖怪の二人だし、妖怪だとバレるのはまずいしと、まぁどうにか崩れないようにはまとめられたかなぁと・・・苦しいかな(笑)。

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