スカアハ

【解説】
 ケルト神話に登場する、影(スカイ)の国の女王。影の国とは冥界のこと。スカサハ,スカハ,スカトなどとも呼ばれる(一般的にはスカサハと呼ばれることが多いようだ)。また北欧神話に登場するスカディと同一視されることも多い。
 スカアハはケルトの英雄クーフーリン(ク・ホリン)に戦術,武術,秘術の全てを教え魔槍ゲイボルグを与えた事で知られています。また彼女はクーフーリン以外にもたくさんの弟子がいましたが、彼女に弟子入りするだけでも様々な試練を乗り越える必要がありました。影の国は荒れ果てた平野を横切り大森林を抜け荒海を渡り谷に掛かる「弟子の橋」を飛び越えて島にたどり着き、最後に頑固な七つの城壁と門に待ちかまえる蛇や魔物の群れを突破してようやっとたどり着けます。全ての試練を乗り越えたクーフーリンは、スカアハの胸に剣をつきつけ、弟子にするよう約束させました。そしてクーフーリンは(太陰暦で)一年と一日(太陽暦に直すと355日)で全てを習得したとされています。
 またクーフーリンの修行時期に、スカアハは宿敵である女戦士オイフェとの死闘を繰り広げる事になるのですが、まだ若いクーフーリンを戦場に連れて行くのは早すぎると考え、彼女はクーフーリンに丸一日眠ってしまう眠り薬を飲ませます。ところがクーフーリンはたった一時間だけ眠るとすぐに目覚めてしまい、スカアハの後を追いかけ戦闘に加わります。めざましい活躍を見せるクーフーリンに恐れをなしたオイフェは一対一の決闘を申し出ます。序盤こそ押されていたクーフーリンではありましたが、一瞬の隙を突きオイフェから勝利をもぎ取ります。そしてクーフーリンはオイフェに、スカアハとの和解,和解の印として人質の献上,自分との間に子供をもうけるという三つの条件を約束させました。
 上記のように、スカアハ自身はクーフーリンの英雄談において引き立て役に回ることが多かったのですが、彼女の弟子(クーフーリンにとって兄弟弟子)であるファーディアがクーフーリンと死闘を演じたり、クーフーリンとオイフェとの間に生まれた息子コンラにも技を伝授するなど、物語上かなり重要なポストにいたことは確かです(余談ですが、コンラは後に父親であるクーフーリンと戦う定めにあり、父親に殺されてしまいます)。
 またケルト神話に多大な影響を受けた「アーサー王伝説」に登場する「ヴィヴィアン(湖の妖精)」は、スカアハをモデルにしたといわれています(ランスロットを騎士として育てたり、聖剣エクスカリバーを与えたりと、スカアハの立ち回りと共通するところが多いのです)。

【設定】
 解説の通り、スカアハはクーフーリンという弟子あっての師匠キャラ、というところがあるんですよね。なので最初はクーフーリンとのセットで登場させようとも考えたのですが・・・クーフーリンってさ、神話のままだと結構横暴なのよね。まぁ神話時代の英雄って、ギリシャ神話のヘラクレスなどもそうだったように好戦的で女好きなんよ。こういうキャラを俺が書くと・・・エロキャラになるので(笑)、セットで出すより単独が良いかなぁと。その前に、スカアハを単独で出すにはもうちょっとキャラ付けが必要だったかなぁと反省する面も多々ありますが。
 イメージとしては、ちょい意地悪系の女師匠。スカートにスリットは必須(笑)。解説では書いていませんが、二人の子持ちでもあるんで(子供は二人とも戦士として優れた息子達です)、大人の魅力ガンガン出しまくりー、でも母性もムンムン出しまくりー、みたいなのがいいかなぁと。それを表現できなかったけどさorz
 名前ですが、「スカアハ」を採用したのは「真女神転生」シリーズがこちらの名前だったので、スカアハの方が通りが良いかなと。資料なんかだと「スカサハ」の方が多かったんですけどね。
 お約束のように断っておきますが、ネタ自体と筆者とに特別な繋がりはありません。だってダイエットなんてやったこともないし(笑)。

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