【解説】
 30の軍団を持つ地獄の侯爵で、「ソロモンの七十二柱の悪魔」の一人。マルコキアス,マルショシアスとも言う。グリフォンの翼(=大鷲の翼)と蛇になった尾を持つ狼の姿をしているが、人の姿をとる場合もある。その場合は黒い顎髭を蓄え真夏の太陽のように輝く王冠をかぶった貴公子の姿をとる。またどちらの場合でも、口からは炎を吐くと言われている。
 マルコシアスはそもそも騙されて天界から堕ち、堕天使となった経緯があり、その為か嘘を極端に嫌う。自らはけして嘘を吐くことはないが、話術が巧みで、話をそらしたりすり替えたり、あるいは話の一面だけを答えるなどしながら嘘を吐かぬように誘導するのが得意。また召還した者などが彼に嘘を吐いた場合、容赦なく斬りつける。筋の通らないことや曲がったことが嫌いな、正々堂々とした性格は天使だった頃のまま。今でも天界に戻れることを夢見ており、召還者であったソロモンにどうにかならないかと懇願したことさえあった。天使だった頃は権天使(プリシンパティ)だったとも主天使(ドミニオン)だったとも言われている。
 召還者に対してはあらゆる戦いを助け、あらゆる質問に答える。自身も戦闘を好み、人の姿の時は優れた闘士としてよく戦うとされている。

【設定】
 前々から書いてみたいと思ったのですが、機会が無く書いていませんでした。ところが、2006年の正月に、知り合いのサイト澄香の住処にて、戌年にちなんで「ラブリーなマルコシアス」の簡単なフラッシュをトップに飾ってました。それを見て、「やられたぁ」と思ったのが書こうと思ったきっかけでした。こっち悪魔関係のコーナーやってるのに、ああいうのを出来なかった嫉妬ですな(笑)。
 上記の解説をご覧になれば判ると思いますが、本来は格好いい堕天使なんですよね。ビジュアル的に「翼の生えた狼」だし、人の姿の時も貴公子で闘士でしょ? 性格も嘘が嫌いだったり曲がったことが嫌いだったりと、特に女性受けしそうな感じがする堕天使なんですよね。ですが、なんか筆者は「嘘が嫌い」というところから「嘘が吐けない」とちょっと変換し、イメージ的に「おやつをつまみ食いした子供が母親に叱られながら嘘の言い訳が出来ない光景」が何故かふっと思いついたんですね。そんなわけで、基本的に堕天使系の話はシリアスにしがちなのにマルコシアスだけは「ラブリー」がテーマです(笑)。本人至って真面目(風)なことを長々と話してるけど、その間も歯にはピーマンとサラミ。うむ、ラヴリーじゃ(笑)。

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