スフィンクス

【解説】
 顔と胸(乳房)は人間の女性だが、ワシの翼と肉食獣(主にライオン)の体を持つ。この容姿は建てられたスフィンクス毎にまちまちなので、中には雄羊の頭を持つ者もある。これらの違いを、ギリシャ人のヘロドトスは三種類に分類しており、上記のスフィンクスはアンドロスフィンクス,ハヤブサの頭を持つ者はヒエラコスフィンクス,羊の頭を持つ者はクリオスフィンクスと分類された。ギリシャ神話では数多のモンスターを生み出した夫婦、テュポーンとエキドナの子とされている。
 「朝は四つ足、昼は二本の足、晩は三本足で歩くものは何か」と近づく人間に問いかけ、答えられなければ食べてしまう話は有名だが、これはギリシャ神話で伝えられたスフィンクスの話であり(作中にあるオイディプスの話がそれ)、建築物として知られるエジプトのスフィンクスは王家のシンボルとしての神聖な意味がある。モンスターとしての登場はギリシャ神話から有名になった。説としては、エジプトのスフィンクスが先でギリシャにつたわり神話に取り入れられたというのが有力のようだ。
 モンスターとしてのスフィンクスは上記の通り謎かけを楽しむのが一般的だが、エジプトのスフィンクスは番人としての意味合いが強く、死者の見送りや魔よけの意味が込められている。ギリシャとエジプトの違いは、ギリシャの方は女性でエジプトの方は男性とよく言われているが、エジプトにも女性のスフィンクスは存在している。
 また作中にある通り、守護者であるはずのスフィンクスがピラミッドより先に建てられたという説や、その他様々な謎が現在も解明されておらず、スフィンクスそのものが最大の「謎かけ」と言われている。

【設定】
 どちらかといえば、主人公との絡みよりスフィンクスそのものの面白さを紹介したくて書いた話です。なので説明臭いし、話としては面白味に欠けるかもしれませんね。ですが、ちょっとでも興味を持って貰えれば幸いかな。

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