つらら女

【解説】
 秋田県などで伝えられている妖怪。吹雪の夜に往生したので一晩の宿をお借りしたいと色白の女性が老夫婦の下へ訪れた。夫婦は娘を歓迎し家へと招き入れる。吹雪は十日も続き、その間娘は夫婦の世話になり、親しくなっていった。ところが、この娘は夫婦が一番風呂を勧めてもなかなか入ろうとしない。しかし十日目の日に娘は、熱心に勧める夫婦の言葉に折れ、悲しげな表情のまま風呂場へと向かった。その娘が長時間経っても風呂場から戻ってこない。不審に思い風呂場へ向かった夫婦が見た物は、娘がしていたクシが浮いた湯船と、凍った湯気が「つらら」となり幾本もぶら下がっていた天井だった。
 この話にはもう一つのパターンがあり、尋ねた家が一人暮らしをしていた青年だった物。こちらだと「つらら女房」とも呼ばれており、つらら女は青年と結婚し子供を儲けるのだが、その間一切風呂に入らない。また夏場は体調をよく崩したという描写もある。結末は同じで、やはり断り続けていた風呂に結局入る事になり、クシとつららを残して溶けて無くなってしまう。筆者は後者の物語を参考にしている。
 つらら女は結末がクシと「つらら」を残している事から名付けられている。その為、正体は雪女なのではという説もあるが、筆者は別の妖怪だと解釈している。また溶けて無くなっても生き返るという伝承もある。

【設定】
 雪女と比べるとマイナーなイメージが強いですね。つらら女を知らない人も多いでしょうね、実際。
 雪女と比べてると、雪女は基本的に人間を凍死させるなど残忍な話が多く残っているのに対して、つらら女は自ら溶けて無くなる事はあっても人間に害を与える話はない、という違いがあります。この違いがあるので、筆者はあえてつらら女を選びました。まあ、悪女的な雪女も書いてみたいけどね(笑)。そういえば、「地獄先生ぬ〜べ〜」だと、雪女(ゆきめ)の方が可愛らしく(ロリ?)、彼女の幼なじみてせあるつらら女(つらら)の方がナイスバディー(死語?)のお姉さん系でしたが・・・うーむ、やはりつらら女では引き立て役にしかならないのか?
 筆者設定として今回登場したつらら女は、完全に人間社会に溶け込んで生活しているという設定にしていますが、むろん雪山で生活しているつらら女もいます。性格なども含め、人それぞれ・・・もとい、つらら女それぞれ、ですね。
 余談ですが、つらら女の相手となる男性は、つらら女が勤める会社の後輩。彼が入社した時から面倒をつらら女が見ていた事で・・・という話を考えていました。小池田マヤの「僕のかわいい上司さま」の影響がモロに出ています(笑)。

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