バジリスク&コカトライス
【解説】
そもそも、バジリスクとコカトライス(一般的にはコカトリス)は同一の怪物とされている。ギリシャ語起源でバジリスクという言葉が、英語になるとコカトライスとなる。綴りではそれぞれ「Basilisk」「Cockatrice」と全く違うのだが、日本人には解りにくい事情があるらしい。
紀元一世紀に書かれた「博物誌(著・プリニウス)」には、実在,架空を問わず様々な動植物について記載されているが、この中でバジリスクが紹介されている。空を飛ぶ鳥を落とし、果実は腐り、流れる川の水を毒に変えるとされている程の毒を身体に帯びており、槍で突けばその槍を伝って相手を毒で殺すともされている。また視線にも毒が宿り、一瞥するだけで岩を砕き草木を焼いたとも書かれている。この事から、後に毒が石化能力へと変わり語られるようになったと思われる。
バジリスク(コカトライス)は雄鶏が産んだ黄身のない卵を蛇あるいはヒキガエルが暖める事で誕生するとされている(作中では暖める相手によってどちらかになるとしているが、これは筆者のオリジナル設定である)。姿は頭に鶏冠(けいかん/とさかの事)を持ち、胴は鱗か黄色い羽毛に覆われ、広い翼と蛇の尾を持ち、脚は四本あるいは八本持つとされた。つまり、鶏とトカゲを足して二で割ったような姿なのだ。この事からイメージのし易い姿に二分され、「八本脚のトカゲ」のバジリスクと「ほとんど鶏」のコカトライスになったと思われる。
両者に共通しているのは「毒の息を吐く」こと。石化に関してはバジリスクは「睨まれると石化」なのに対してコカトライスは「触れると石化」と能力も二分している。またバジリスクは睨む事で石化という能力の為、対処法としてメデューサと同じく鏡が用いられる。また両者とも、なぜかイタチには毒も石化も効かない為、イタチを連れていくと良いという話もある。
またバジリスクは北アフリカの砂漠に棲むとされているが、北アフリカの砂漠化の原因はこのバジリスクの為、とも言われている。
余談だが、石化能力があると言う事で、「メデューサの髪(の蛇)はバジリスクである」という説もある。
【設定】
絶対に友人にはなれない(笑)。なので、まぁ話的には「イタズラの為に持ち出された名前」という扱いになっちゃいましたね。同じく石化能力を持つメドューサがバジリスクやコカトライスを暖めて育てたら・・・怖いなぁ(笑)。でも、実際メドューサで生まれるのかな?
余談ですが、「真女神転生」シリーズだと、バジリスクは鶏の姿で邪龍だったり、コカトライスがバジリスクと同じ邪龍で色違いなのが、ある種のこだわりのようで好きかな(ゲームによってはコカトライスは凶鳥だったりするのもあるけどね)。
どーでもいいが、主人公・・・メデューサとの事で身に覚えがあるのか? あるんか?
なんと節操のない奴(笑)。
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