ローレライ

【解説】
 ドイツのライン川に住む妖精。美しい黄金の髪をなびかせた美女で、美しい歌を歌う。この歌に魅了された船乗りは、歌に聴き惚れるあまり操舵を疎かにして座礁してしまう。彼女のことはハインリヒ・ハイネが詩にした事で有名になった。
 実際に、ライン川には「ローレライの岩」という観光スポットがある。確かにその周辺は急カーブになっており、全体的に浅瀬で所々に岩が突き出ている。この事からも、ここで座礁事故が多発していたのは事実のようで、この事故を妖精のせいにして生まれたのがローレライなのは間違いない。
 だかこのローレライの岩、さぞや幻想的な美しい岩だと思われがちだが、実際にはただのバカでっかい岩(標高200m)。「世界三大ガッカリ」の一つともされるほどに、多くの観光客をガッカリさせているという。ローレライは船を沈めるのではなく期待してきた人々の心を沈めているようだ。

【設定】
 古くは「復活の呪文」の書き写し間違いに始まり、最近では誤ってセーブ前なのに電源を切ってしまったりして、セーブ前の状態に戻される・・・最悪データがダメになるなんて経験はみなさんありますか?筆者は山のようにあります(苦笑)。停電などは別として、ほとんどが自分のせいなんだけど・・・なにか別のせいにして怒りをぶちまけたくなりませんか?この話はそんな話(笑)。
 観光地としてのローレライは別として、妖精としてのローレライはセイレーンなど他の船を沈めるモンスターの河バージョンなのですが、日本ではちょっとマイナーですかね。歌を歌う以外では、ハイネの詩では「黄金の髪を持つ美女」の描写がある以外、特に特徴らしい特徴はないのですが(まぁ、美女ってだけで素晴らしい特徴なんですがね/笑)、作中では「ちょっと強気な女性」にしてみました。これはローレライのイメージと言うよりはドイツ人女性のイメージですが・・・なぜドイツ人は強気な人というイメージが日本人にあるんだろうね(笑)。やはり言語の発音が原因なんですかね。
 ところで、作中主人公は日本語で、ローレライはドイツ語で話していることになっていますが・・・これはまぁ、あまり深く考えないで下さい(笑)。作中にある「確信犯」の誤用を際立てる為と、ローレライがドイツ出身であることを印象づける為に記したものです。

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